ミニアルバム「天藍」楽曲紹介シリーズM3いつも何度でも① ~空の青さを知るについて~

ミニアルバム「天藍」楽曲紹介シリーズM3いつも何度でも① ~空の青さを知るについて~

2024/03/29 公開

こんにちは
野々村すずかです。

3月29日に映画「Teamその子」の主題歌とカバー曲を収録したミニアルバム「天藍ーてんらんー」をリリースさせていただいたのですが、
思い入れのある楽曲づくしで、ジャケットでは思いを語りつくせず、、、
こちらのブログでは、CDのプログラムノートに載せつくせなかった楽曲についてのお話や、レコーディング時のお話などをご紹介します!

ミニアルバムの購入はこちら

より演奏をたのしんでいただけるのでは、と思うので
ご覧いただけますと幸いです。

今回は映画「千と千尋の神隠し」の主題歌「いつも何度でも」の初回です。
アルバム名は「天藍」。意味はどこまでも澄み切った空の色。
このアルバム名に至ったきっかけは、私が目にした空でした。
そんなお話をさせていただきます。

まずは簡単に、作品の説明を。
「千と千尋の神隠し」は2001年に公開されてから、スタジオジブリの興行収入第1位を維持しており、沢山の方に多く知られている作品です。
「いつも何度でも」は、多くのアーティストがディスク化したり、カバーされています。
外国人の方や、初音ミクさんもカバーされている、名曲。

歌詞も日本語で、多く私から解説することもないので、
今回はまず、アルバム名とこの曲の関わりについてご紹介します。

天藍と「いつも何度でも」

「空の青さ」に着目したきっかけは、この曲をレコーディングする日に私の周りで起きたある出来事が関わっています。(長くなるので改めて話します)
人生ではじめて、「喪失」に直面した経験です。

この曲をレコーディングする日、想像もしていなかったことが起きて、家の中で深い戸惑いに溺れていました。
悲しいけれど、悲しいと思うことでよくないことが起こってしまいそう。

そんな気持ちの中、レコーディングに備えて練習をするために、
家を出ました。
私の家は、玄関を開けると天井がなくて、すぐ上が空と繋がっているんです。
そこには、信じられないくらいに純粋な青い空が広がっていました。
なにか意味をつけられないくらいに、真っ青な空。
雲ひとつない、青い空。

あー。こんなに空って青いんだなあ。
知らなかったなあ。

空がただ青いだけなのに、すごく胸が苦しくなりました。

人生で味わったことがないくらいに動揺していて、
自分の無力さを突き付けられて、
とんでもなく悲しくて、
でも悲しいことがダメな気もしていて、
それでもこんなに悲しいのに、
この空の青さには悲しみも、喜びも、希望も、絶望も、無力感も、
全てがあったんです。

そのとき、ある歌詞が頭をよぎりました。

繰り返すあやまちの そのたび ひとは
ただ青い空の 青さを知る

「いつも何度でも」 歌詞

空がどう見えるとかではなくて、ただただその時は
空って青かったんだなあ、と思ったんです。

あのときみた空の色が、ずっと頭に焼き付いて離れないんです。
けれど時が経つにつれて、少しずつ思い出せる時間が短くなっています。
そうだとしても、あの時感じたあたたかさは、きっと忘れないと思います。

天藍は、そのときみた空の色を探して探して、
やっと出会った言葉でした。

鏡のように

この曲について、ひとつ思うことがあります。
それは、そのときの自分の状況によって、
感じるものが大きく変わってしまう、まるで鏡のような曲だということ。

レコーディングの日、練習をして、
歌詞の聞こえ方が、まるでかわってしまいました。

そしてそこからの1週間でまたいろんなことが起こりましたが、
そこでもまた、見え方が大きく変わりました。
歌い方もきっと変わったんじゃないかなと思います。

これまでどんな人と出会ったのか、
どんな別れがあったのか、
どんな景色をみてきたのか。

みなさんがどう感じるのかも、
きいてみたいなと思います。

さて、次回は今回ほんの少しだけ触れた
私の喪失についてお話したいなと思います。

 

ミニアルバムの購入はこちら

Blog一覧に戻る

応援コメントを書く🔥

コメントはサイト側からの承認後、公開されます。